カルトな人気を誇るブルガリ「オクト フィニッシモ」の日本限定モデル

ヴィンテージから現行モデルまで幅広い時計を取り揃えるリベロが注目する新旧のレアモデルを紹介する連載コラム。第9回は、ブルガリ「オクト フィニッシモ」の日本限定モデルを紹介する。
ブルガリのメンズウォッチを代表するコレクション
イタリアを代表するジュエラーであるブルガリのメンズウォッチ市場への参入は、1977年に100本限定で発売されたデジタルウォッチ「ブルガリ ブルガリ」から始まった。
その後、ブルガリは1980年代にスイス時計産業の中心地であるヌーシャテルにブルガリ・タイム社を設立し、本格的に高級時計の製造に着手する。2000年には、「ジェラルド・ジェンタ」「ダニエル・ロート」を傘下に収めたことで飛躍的に時計製造の技術が向上し、さらなるステージへと駆け上がる。創業125周年の2010年、マニュファクチュールとしての体制が整ったブルガリは、「時計メーカー宣言」を表明した。
2012年に誕生した「オクト」は、ブルガリのメンズウォッチを代表するコレクションとして年々存在感を増している。その原型となるモデルは、2004年に「ジェラルド・ジェンタ」から展開されていたが、ブルガリは特徴的な八角形のモチーフを受け継ぎながら、スポーティなデザインと多面構造を取り入れたコレクションへと発展させた。
「オクト」が躍進できた理由は、2014年からスタートさせた超薄型時計に特化した「オクトフィニッシモ」での成功が大きいだろう。約10年という短期間で薄型時計の世界記録を8度も樹立したことは前人未到の偉業であり、これによってブルガリは時計業界における確固たるポジションを築き上げた。
もうひとつ、欠かせない話題がある。これまでブルガリは内外のクリエイターとのコラボレーションを盛んに行っており、とりわけ日本人アーティストとのコラボレーションモデルはカルトな人気を誇る。
今回紹介する「オクト フィニッシモ」の限定モデル3本から、その魅力の一端に触れてみたいと思う。
日本人アーティストとのコラボレーションモデル
1本目は、世界的な建築家である安藤忠雄とのコラボレーション第二弾として、2021年に限定160本で発売された「オクト フィニッシモ 安藤忠雄 限定モデル」。
「時」をテーマに表現されたブルーのラッカーダイヤル上には、8時位置の秒針を起点にした螺旋状の渦模様が広がり、5時位置には三日月が配置されている。
「オクト フィニッシモ」の純然たるデザインに感銘を受けたという安藤忠雄が手掛けた時の経過を表現したタイムピースは、「オクト」が持つ普遍な魅力と共鳴し合っているようだ。
ブルガリ
オクト フィニッシモ 安藤忠雄 限定モデル
Ref. SAP103534(2021年製造)
セラミックケース
40mm径
自動巻き(Cal.BVL138)
商品の詳細はこちら≫
続いて登場するのは、現代美術家の宮島達男との出会いによって生まれた特別なコレクション。3本あるうち、こちらで紹介するのは、120本限定の自動巻きモデル「オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル セラミック」。
時針、分針、秒針以外の外装パーツをすべて黒一色で統一されたミニマルで洗練されたスタイリングは、「オクト」特有の多面構造をより引き立たせている。
ダイヤルに大胆に描かれた「8」の数字は、宮島達男が作品で使用する7セグメントで構成されたデジタル数字であり、1つのユニットで1から9までのすべて数字を表現できるというモチーフだ。そこには、様々な力強いメッセージが込められている。
ブルガリ
オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル セラミック
Ref. SAP103563(2022年製造)
セラミックケース
40mm径
自動巻き(Cal.BVL 138)
商品の詳細はこちら≫
最後に紹介するのは、建築家妹島和世とのタッグが生んだ360本限定の「オクト フィニッシモ 妹島和世 限定モデル」。
建築分野最高の栄誉であるプリツカー賞を2010年に、ヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞を2004年に受賞した建築家とのコラボレーションモデルは、鮮烈な印象を持つ1本に仕上がっている。
サファイアクリスタル製のダイヤルには、妹島和世によってデザインされたドットパターンが刻まれており、これがあることで不思議なミラー効果と透明感が生まれている。全面にポリッシュ加工を施したステンレススチール製のケース&ブレスレットは、その不思議な魅力をより一層高めている。
ブルガリ
オクト フィニッシモ 妹島和世 限定モデル
Ref. SAP103710(2022年製造)
ステンレススチールケース
40mm径
自動巻き(Cal.BVL 138)
商品の詳細はこちら≫

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