バゲットダイヤとプラチナが織りなす至高の輝き ― ロレックス Ref.118366

ヴィンテージから現行モデルまで幅広い時計を取り揃えるリベロが注目する新旧のレアモデルを紹介する連載コラム。第39回は、ロレックス「デイデイト Ref.118366」を紹介する。

ロレックス デイデイト Ref.118366

ロレックスの傑作モデルの一つ、プラチナ・バゲットダイヤのデイデイトRef.118366。その誕生は2000年、ロレックスの変革期に位置する。この時、従来の5桁リファレンスから6桁リファレンスへとモデルチェンジが行われた。搭載ムーブメントは前世代から継承されたキャリバー3155であり、日付と曜日をリューズで個別に早送りできる「ダブルクイックセット」機構を備え、実用性が高く評価された名機である。Ref.118366は、この機構を継承しつつ、外装や素材面でさらなる洗練を加えたモデルである。

 

デイデイトの重厚なアップデート

前世代のRef.18366とRef.118366を比較すると、外観に顕著な差異が見られる。Ref.18366(5桁世代)はラグがやや細身でケース厚も控えめであったのに対し、Ref.118366(6桁世代)はラグの厚みが増し、全体にがっしりとしたフォルムとなっている。ポリッシュ面が広く取られたことで光沢感が強まり、より存在感が増した。ブレスレットも進化しており、5桁世代のプレジデントブレスはセンターリンクが中空であったが、6桁世代からは無垢化され、重量感と堅牢性が向上した。コマの無垢化により、経年で生じていたたわみも改善された。文字盤の夜光はトリチウムからルミノバに変更され、視認性が向上した。

 

 

素材と装飾が生む存在感

Ref.118366の最大の特徴は、素材と装飾にある。ケースとブレスレットには純度95%の“950プラチナ”が使用され、残り5%にはルテニウムなどを加えて硬度と加工性を高めている。プラチナは比重約21.45と非常に高く、装着時の重量感が強い存在感を示す。輝きは冷たく落ち着いた白銀色であり、華美さを抑えつつ気品を放つ。傷はつきやすいが、磨き直すことで金属を失うことなく光沢を取り戻せる点も魅力である。

 

 

ベゼルにはバゲットカットダイヤモンドが各インデックスごとに2石ずつ、計24石配置されている。この宝飾スタイルは1980年代半ば、イエローゴールド仕様のRef.18168で初めて採用されたが、プラチナと融合したRef.118366はより洗練された美を示す存在である。長方形のバゲットカットダイヤモンドを精密に配置するには高度な技術が必要である。ある資料によれば、このベゼルダイヤモンドの総カラット数は約2.75~3.00カラットと記されているが、公式情報ではない。

文字盤はグレー仕上げのほか、プラチナモデル専用のアイスブルーダイヤル仕様も存在し、クラシックなローマンインデックスやダイヤモンドインデックスを組み合わせたバリエーションが展開される。12時位置の曜日表示と3時位置の日付表示はデイデイトの象徴的意匠であり、バゲットダイヤモンドの輝きとともに端正な表情を作り上げている。36mmのケースサイズは控えめでありながら、華やかさと風格を兼ね備え、強い存在感を示す。

 

  • ロレックス
    デイデイト
    型番:118366
    素材:Pt950
    カラー:グレーローマンダイアル
    ムーブメント:自動巻 商品の詳細はこちら≫

 

ロレックスが示すプラチナの真価

ロレックスにおいてプラチナ製モデルは最上位に位置づけられている。公式価格表においても、プラチナ>ホワイトゴールド/エバーローズゴールド>イエローゴールド>ステンレススチールという序列が示されている。これは単なる素材価格の差ではなく、プラチナが加工困難であり、熟練職人の技術と時間を要すること、さらに生産数が限られていることに起因する。「プラチナ製は特別である」というブランド戦略も反映されている。

 

Ref.118366は、素材、宝飾、機構の三位一体によって成立する、ロレックスの真髄を体現した存在であり、単なる時計を超え、所有者の心を高める逸品である。

 

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