革新と伝統の融合が生みだした究極のモデル C by ローマン・ゴティエ

ヴィンテージから現行モデルまで幅広い時計を取り揃えるリベロが注目する新旧のレアモデルを紹介する連載コラム。第36回は、ローマン・ゴティエ「コンティニュアム」を紹介する。

「伝統的な手作業による仕上げ」と「革新的な機構設計」の融合がもたらすブランドフィロソフィー

スイスのヴァレ・ド・ジュウに拠点を構えるローマン・ゴティエは、創業者ローマン・ゴティエ氏によって2005年に設立された独立系高級時計ブランドである。ゴティエ氏は技術学校で精密機械工学を学び、資格を取得した後、時計部品メーカーにおいて豊富な経験を積んだ。2002年には自身のブランド設立を目指してMBAを取得し、その後3年間にわたり秘密裏にタイムピースの開発に取り組み、ブランド創設に至った。

ローマン・ゴティエは、「伝統的な手作業による仕上げ」と「革新的な機構設計」の融合を理念とし、設計から製造、仕上げに至るすべての工程を自社で一貫して行っている。そのため、年間の生産本数は約60本という小ロットに限定されている。精密工学に基づいた設計思想と、目に見えない部分にまで徹底的にこだわる美学を貫いてきた結果、極めて高い希少性を誇り、世界中の時計愛好家やコレクターから高く評価されている。

 

ブランド初のブレスレットモデル C by ローマン・ゴティエ チタン エディション ブレスレット

2021年には、ラバーストラップを装着した「C by ローマン・ゴティエ チタンエディション ワン」を発表した。これは、グレード5のナチュラルチタン製ケースに新キャリバーを搭載したモデルであり、ブランドにとって新たな領域を切り拓く存在となった。翌2022年には、ブランド初となるメタルブレスレット装着モデル「C by ローマン・ゴティエ チタン エディション ブレスレット(MON00580)」を発表した。

 

  • ローマン・ゴティエ
    コンティニュアム
    型番:MON00580
    素材:チタン
    カラー:グレーダイヤル
    ケース径:約41mm
    ムーブメント:手巻き 商品の詳細はこちら≫

 

このモデルでは、ブレスレット本体がわずかにカーブしたラグによってケースと一体化しており、手首に自然に沿うよう設計されている。ローマン・ゴティエ氏は「ブレスレットがケースでもあり、ケースはブレスレットでもある」と語っており、時計全体の一体感がデザイン上極めて重要な要素であることを示している。

このモデルでは、ケースやブレスレットのみならず、ムーブメントにもグレード5ナチュラルチタンを採用しており、1グラムでも軽くすることで装着感の向上を目指している。加工が困難とされるナチュラルチタンでありながら、ブランドの美学に一切妥協することなく、高度な職人技による手作業によって極限まで仕上げられている。

 

外観においてもブランドの美意識が徹底されている。手首の動きを妨げないよう、リューズは2時位置に配置され、ベゼルにはポリッシュ加工された六面のファセットが施されている。ダイヤルは7時位置にスモールセコンドを配したアシンメトリーなデザインであり、インデックスおよびスモールセコンドの目盛りは内側に向かってわずかに細くなるよう設計されている。この拘りは、モデル名にある「C」=「コンティニュアム(Continuum:継続・継承)」を表現するものである。ゴティエ氏は、「ダイヤル上のインデックスの伸びたラインは中心軸に向かって徐々に細くなり、やがてほとんど見えないほどの点になる。これこそが『連続性』という考えを強調している」と説明している。

 

ケースバックにはサファイアクリスタルが用いられており、そこからは手巻き式にこだわった美しく仕上げられたムーブメントを見ることができる。自社製ムーブメントの特徴であるストップセコンド機構のためのスネイルカムにはじまり、歯車やラチェットに施された円形の装飾など、独創的なパーツがフィンガーブリッジによって覆われており、いずれも熟練の職人による手作業で精緻に仕上げられている。

ブランドの理念に基づいて「ケースとブレスレットの一体化」を実現したこのデザインは、かつて1970年代に多くの大手メゾンが競い合ったスポーツウォッチのコンセプトに通ずるものがあるが、それを凌駕する完成度を誇っていると言っても過言ではない。ゆえに、「一時の流行」に左右されることなく、究極の一本を求める時計愛好家から特別な支持を得ているモデルの一つである。

 

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